ドローンはなぜ浮くの?飛ぶ仕組みを【図解】で分かりやすく解説!

「そもそもドローンってどうやって飛んでいるの?」

ドローンを操縦してみたいと思っている人のなかには、ドローンの仕組みに関して疑問に感じている人も多いのではないでしょうか?

早速結論を言ってしまうと、ドローンはプロペラが回転して生み出す「揚力」によって飛行します。さらにプロペラの回転数が早くなれば、より大きな力が発生し機体が上昇できるというわけです。

ドローンの飛ぶ仕組みがわかると、飛行中のトラブルに対する対処方法もわかります。

万が一の事故を防ぐためにも、これからドローンの操縦をしようと考えている人は、ドローンが飛ぶ仕組みを理解しておきましょう。

本記事では、ドローンが飛ぶ仕組みを図解入りでわかりやすく解説しているので、最後まで読み進めて参考にしてみてください。

ドローンが飛行する仕組み

ドローンは、機体のプロペラが生み出す力で浮上します。

ここでは、機体が浮く仕組みとプロペラ自体が生み出す風、そしてドローンにとっての天敵である上昇気流に関して解説します。

ドローンはプロペラが生み出す揚力によって飛行する!

ドローンは、プロペラが生み出す「揚力」をもとに空中に浮き飛行します。

以下の図は、翼を真横から見た図です。正面からぶつかった空気は羽の上下に分かれて進みます。

この時、羽の構造から上を流れた空気は速く流れ小さな圧力が生まれます。反対に下を流れた空気は速度が遅く、大きな圧力が生まれます。

この違いによって、揚力という浮き上がる力が発生するんです。

結果、プロペラの回転が早まると揚力は大きくなり、より上空へと飛べことが可能です。反対にプロペラの回転数が下がると、揚力も弱まり、徐々に下降するという仕組みです。

下降時は揚力が少ないので、横風や上昇気流に弱いという特性があるので注意が必要です。

ボルテックス・リングとは?

ボルテックス・リングの状態を解説

ボルテックス・リングとは、プロペラから生み出された風が再びプロペラに吸い込まれて発生させる渦状の風のことです。

ドローンのプロペラを回転させると、機体自体が風を生み出します。プロペラの下では「ダウンウォッシュ」と呼ばれる下降気流が発生します。このプロペラから発せられた下向きの風が、プロペラの回転面に回り込むと、本来発生させている揚力を打ち消してしまい渦状の風を発生させてしまうんです。

この現象が「ボルテックス・リング」と言いますが、揚力が減少し操縦不能になる可能性が高く大変危険です。

この状態に陥ってしまうと、機体は振動し制御が困難になってしまいます。場合によっては揚力を失い、墜落する危険もあるんです。この揚力を失って墜落する可能性のある状態を「セットリングウィズパワー」と言います。

この状態から脱出するには、「前進加速」するなどして風の流れを変える必要があります。

そもそもボルテックス・リングの状態を作らないようにするには、機体を急降下させないようにしましょう。

ドローンは上昇気流に弱い?

ドローンは、上昇気流に弱いです。

その理由は、ドローン自体が上に対して生み出す力はあっても、下に対して押さえつける力がないから

ドローンはプロペラが回転して揚力を生み出し上昇できるとお伝えしました。そして、プロペラの回転数を上げると、より大きな力が発生するためさらに上昇し、反対にプロペラの回転数を落とすと揚力が少なくなり重力の方が勝るため、下降していきます。

ドローンが着陸する時は、プロペラが生み出す揚力はほぼないというわけですね。

上昇気流とは、低気圧が原因で発生する空気の流れのことです。以下の図のように地上から上空へと向かって空気が流れるため、上に持ち上げる力が強くなります。

出典:weathernews

ドローンは下降する時に回転力を弱めますし、下から来る力に対して押し返す動作ができません。

そのため、上昇気流に遭遇すると、機体の制御ができなくなる恐れがあります。

ドローンの移動

前項では、ドローンが浮かぶ仕組みを解説しましたが、ここではドローンが移動する仕組みを解説します。

ここでのポイント
  • 前後左右で回転方向が異なるから機体のバランスが取れている
  • プロペラの回転速度を調整して移動や回転をしている

ドローンの移動に関して詳しく解説します。

ドローンのプロペラの動き

まず、ドローンのプロペラの動きですが、以下の図のように前後左右で回転方向が違います。

図のドローンのようにプロペラが4枚の場合は、2枚が右回転をして残り2枚が左回転をします。

このように回転方向が異なるプロペラが同じ回転速度を保つことで、機体のバランスが取れて、ホバリング(空中での静止)ができるんです。

もしも、全てのプロペラが同じ向きで回転してたら、機体はバランスが取れずにクルクル回ってしまいます。

ドローンが前進する時

前進する時は、図のように後方のプロペラが早く回転させ、プロペラの回転速度に強弱をつけることで操作しています。

反対に後方に移動させる場合には、機体前方のプロペラの速度を上げます。

ドローンが左右に移動する時

左右への旋回では、図のように進みたい方とは逆のプロペラの回転速度を早めます。

ドローンが左右へ回転する時

左右への移動ではなく、左右への回転の場合はどうでしょうか。

その場合は、図のように回転する方向と同じ方向に回っているプロペラの速度を調整します。

例えば、向かって右に回転したい場合は、右回転のプロペラの速度を上げることで、機体も右に回転します。

まとめ

ということで、今回はドローンが飛行する仕組みを図解つきで解説しました。

おさらい
  • プロペラが生み出す揚力で浮かぶ
  • プロペラの回転速度を上げると上昇し、回転速度を落とすと下降する
  • 前後左右で回転方向が異なるから機体のバランスが取れている
  • プロペラの回転速度を調整して移動や回転をしている

仕組みがわかるとドローンがより面白くなります。

楽しいだけではなく、操縦者として不足の事態に備えるためにも、仕組みの理解は重要です。

ぜひドローンの仕組みを理解して、ルールを守って楽しんでいきましょう。

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