【ドローンの可能性】無人航空機の飛行レベルとは?レベル4飛行も詳しく解説

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無人航空機(ドローン)の飛行には、国土交通省の定めた飛行レベル1〜4が存在します。

飛行レベルによって、飛行させられる場所や飛行方法が異なるため、ドローン操縦者は理解しておきたいところです。また2022年12月5日からは、今まで禁止されていたレベル4飛行が解禁されました。レベル4飛行では、人が暮らす有人地帯を、操縦者が直接肉眼で確認できない遠方から飛行させられるようになりました。

レベル4飛行の解禁により、ドローンの可能性に期待が集まっています。

この記事では、飛行レベル1〜4の概要とレベル4の実装例、レベル4の飛行を行う方法などを詳しく解説しています。

ドローンを始めたばかりの人やこれからドローンを始めようと考えている人は、自分のやりたいことがどのレベルに該当するかを確認してみてください。

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ドローンの飛行レベルとは?

ドローンの飛行レベルとは、飛行させる目的や飛行の難易度によって、以下のように4段階で設定されているレベルのことです。

出典:無人航空機のレベル4の実現のための新たな制度の方向性について|国土交通省航空局

飛行レベルによって、許可・承認の手続きが必要であったり、操縦ライセンスの保有が義務付けられたりしています。

ドローンを飛ばす目的でどのレベルに該当するかがわかるので、守るべきルールや手続きが明確化されました。

各レベルの概要とできること

ドローンの飛行レベルには、1〜4までの段階わけされており、それぞれで操縦内容が異なります。

各レベルの飛行の概要とできることを解説しているので、参考にしてみてください。

飛行レベル1

飛行レベル1では、目視内での操縦飛行が可能です。

目視内とは、操縦者自身の目で見える範囲で、手動でドローンを操縦することを指します。そのため、目の届かない範囲まで飛行させたり、プロポのモニターをみながらの飛行は該当しません。

具体的な飛行目的としては、空撮や橋梁点検が該当します。

飛行レベル2

飛行レベル2でできることは、目視内での自動・自律飛行です。

自律飛行とは、あらかじめ設定された飛行ルートを、ドローンが自動的に飛行することを指します。ただし、レベル2でも目視内での飛行が該当するため、操縦者の目の届く範囲での飛行をしなければなりません。

具体的な飛行目的は、農薬散布や土木測量が該当します。

飛行レベル3

飛行レベル3では、無人地帯での目視外飛行が該当します。

手動・自動は問わず、人のいない無人地帯において操縦者の目で見える範囲を超えて飛行させることが可能です。そのため、モニターをみながらの飛行も問題ありません。

また、飛行レベル3では、補助者の配置は不要です。

具体的な飛行方法は、離島への荷物の配達や被災地の確認、行方不明者の捜索などです。

飛行レベル4

飛行レベル4は、有人地帯(第三者上空)での目視外飛行です。

つまり、人がいる上空を、操縦士の目が届かない場所でも飛ばせるということです。

2022年12月5日から、航空法の改正によりレベル4飛行が実現されました。

今までは、有人地帯での物資運搬は事故リスクが高いことが懸念され禁止されていましたが、レベル4飛行が実現したことによりドローンでできることが増えつつあります。

具体的には、以下のようなことが実現可能です。

  • 人口集中地区の上空を荷物配送
  • 高層ビルの点検
  • スタジアムでのスポーツ中継
  • 市街地や山間部への配送
  • 災害時の救助活動 など

レベル4飛行が実現することで、人々がより暮らしやすい世の中になるのではと想像できます。

レベル4の実装例

ここでは、レベル4飛行の実装例を紹介します。

①茨城県で食料品の空輸・配送

出典:茨城で物流ドローン弾み「レベル4」解禁 実用化急ぐ|日本経済新聞

②企業と病院が連携し、ドローンによる医薬品の運搬実験を実施

出典:ケーエスケーと和医大等、ドローンによる医薬品配送の実証実験を実施|DRONE

③東京都奥多摩町で日本郵便がドローンが荷物を届ける

出典:日本郵便が国内初のドローンレベル4飛行 「見たことないもの飛んでいる」|産経新聞

レベル4飛行の解禁に伴って、「物を届ける」ということで早速運用・実験が始まっているみたいです!

今まで撮影やエンターテイメントなどのイメージが強かったですが、これからは人助けのツールとしての活用が期待されますね。

レベル4飛行を行うには?

実際にレベル4飛行を行うには、以下3つの要件をクリアする必要があります。

  • 機体認証
  • 一等無人航空機操縦士資格(国家資格)
  • 無人航空機の運航ルールの遵守

それぞれ詳しく解説します。

機体認証

機体認証とは、ドローンの安全性を確保するための認証制度です。

具体的には、以下の3つのポイントで安全性・安全基準をクリアしているかを確認します。

  • 強度
  • 構造
  • 性能

これらの安全基準をクリアしているかを国土交通省が確認し、問題なければ機体認証が受けられるということです。

注意点として、操縦者ではなく機体ごとに承認を受ける必要があります。 レベル4飛行で使用する機体が複数ある場合は、それぞれで申請をして承認を受けなければなりません。

一等無人航空機操縦士資格(国家資格)

レベル4飛行を実施するには、国家資格である一等無人航空機資格をとる必要があります。

国家資格の取得方法は、独学で試験に望むか、スクールでの講習を受けて試験に望むかの2つがあります。

当然、スクールに通うと講習費用がかかるので、独学で進めたいという方もいるでしょう。それぞれの違いは、以下の図の通りです。

登録講習機関に通い学習した場合は、実地試験が免除されるので、学科にだけ力を入れることで国家資格の取得が可能です。

無人航空機の運航ルールの遵守

レベル4飛行を実行する際には、以下4つのルールを守る必要があります。

  • 飛行計画の通報
  • 飛行日誌の記載
  • 事故・重大インシデントの報告
  • 負傷者発生時の救護義務

飛行の申請・承認が必要な場合などは、以下の記事を参考にしてみてください。

▶︎【初心者向け】ドローンの飛行に関する規制とは?規制対象の場所と飛ばし方を解説!

また今後、仕事としてドローンのレベル4飛行をやりたいと考えている方は、「無人航空機レベル4飛行ポータルサイト」をしっかり確認しておきましょう。

レベル3までの飛行はどうしたらいいの?

レベル3飛行までは、国家資格などのライセンスなしでも飛行可能です。

しかし、体重量や飛行方法、飛行場所によっては国土交通省への申請が必要です。

具体的な申請の流れは以下の通りです。

  1. ドローンの実技操縦10時間以上
  2. DIPS」にて資料作成
  3. 飛行申請の資料を提出
  4. 不備があれば、メールで連絡がきて、やりとりする
  5. 修正し再提出
  6. 承認書を受け取る

ドローンは、空を飛ぶものであり、墜落や事故の可能性もあります。安全に飛行させるためにも、このような書類作成や申請などの手続きに時間がかかるということを覚えておきましょう。

しかし、この記事を読んでいる方で、これからドローンを初めてみたい方にとっては、「なんか難しそうだし、毎回こんな書類のやりとりするの大変だなって」思われる方もいるのではないでしょうか。

そこでおすすめしたいのが「UAS Level2」という民間資格です。UAS Level2を取得すれば、申請の一部を簡略化でき、レベル3までの飛行が可能です。

UAS Level2の資格が取りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
▶︎

まとめ

この記事では、ドローンの飛行レベルについて解説しました。

レベル1〜4までの飛行を、もう一度おさらいしてみます。

飛行レベル飛行内容具体的にできること
レベル1目視内での操縦飛行・空撮
・橋梁点検 など
レベル2目視内での自動・自律飛行・農薬散布
・土木測量 など
レベル3無人地帯での目視外飛行・離島への配送
・被災地の確認 など
レベル4有人地帯での目視外飛行・人工集中地区の上空を荷物配送
・高層ビルの点検
・スタジアムでのスポーツ中継 など

2022年12月5日からは解禁されたレベル4飛行によって、ドローンの可能性がさらに大きくなることが期待できます。

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